2024.12.24
ビジネスのヒント
No.2 介護現場の課題:電話やFAXが奪う貴重な時間
「電話やFAXが便利だから、やめられない…」
「テキストコミュニケーションなんて難しそうで不安…」
こんな声、あなたの職場でも聞いたことはありませんか?
それとも、この記事を読んでいるあなた自身が、同じように感じているかもしれませんね。
介護・医療・福祉の現場では、いまだに電話やFAXがコミュニケーションの主流です。私自身、現場で何度も電話対応に追われて、貴重な時間がどんどん奪われていく経験をしてきました。
確かに、電話は声で直接やり取りできる安心感があります。私もその便利さに助けられたことが何度もあります。
でも、ちょっとだけ考えてみてください。
その電話、日々の業務に「時間泥棒」になっていませんか?
1. なぜ電話があなたの時間を奪うのか?
電話でのコミュニケーションは一見「便利」に感じますが、実はこんな理由で非効率なんです。
① 対応がリアルタイムに限定される
電話は、相手が電話に出られるタイミングに依存します。
忙しい時間帯にかけても繋がらないことも多く、繋がったとしても、相手の予定を中断させてしまうリスクがあります。
例えば、こんな経験ありませんか?
「利用者対応の途中で電話が鳴り、その場を離れて対応しなければならなかった」
電話は、相手の時間も奪いかねないツールなんです。
② 記録不備やミスが発生しやすい
電話は、会話内容をメモし、それをまたパソコンに入力するという「二度手間」が発生します。
さらに、会話の中で重要な情報を聞き漏らしたり、メモが曖昧だったりすることも少なくありません。
電話をかけるという行為そのものが、相手に「メモの手間」をかけることにもなるんです。
③ 話が長くなりがち
「用件だけ伝えたい」と思っていても、つい雑談が入ったり、情報が不足して話が脱線したりして、10分以上かかることがよくあります。
忙しい中での「15分の電話」、意外と時間泥棒になっていますよね。
- 「すぐ終わると思っていた報告が、次々と確認事項が出て、話が長引いてしまった」
- 「電話の最中に、手元の記録やパソコンを確認しながら会話しなければならなかった」
こんな経験、あなたの職場でもありませんか?
私が実際にあった電話でのやり取りを紹介します。
▼こんな電話、思い当たりませんか?
例: デイサービスからの報告電話
電話が鳴る…
ケアマネ(CM):「はい、〇〇ケアプランセンター、田中です。」
デイサービス(DS):「あ、△△デイサービスの鈴木です。お疲れさまです。今、時間大丈夫ですか?」 」
CM:「はい、大丈夫ですよ。どうしましたか?」
DS:「実は、今日の利用者の△△さんなんですが、体操中に『肩が痛い』と頑張ってまして…どちらの肩だったか」リハビリ担当に確認してみますね。」
(保留中の音楽が20秒流れる…)
DS:「お待たせしました。右肩の痛みがあったようです。」
CM:「そうですか。今は落ち着いていらっしゃいますか?」
DS:「はい、落ち着いているようです。」
CM:「わかりました。状況が落ち着いているのであれば、経過を見ていただけますか?」
DS:「承知しました。ただ、最近何度か同じ気があったので、お知らせしておこうと思いますまして。」
そこで電話が終わるかと思いきや…
DS:「あ、もう一つ報告があって…□□さんが帰り際に『少し頭が痛い』と言っていた今日…ちょっと記録を確認しますね。」
(再び保留中の音楽が20秒流れます…)
DS:「お待たせしました。利用中の記録には特に体調不良の様子は書かれていませんでしたが、念のために伝えておきます。」
CM :「ありがとうございます。□□さんについても経過を見ていただければと思います。」
DS:「かしこまりました。あと、□□さんの次回の利用日ですが、家族からお休みの連絡を受け付けています。」
CM:「わかりました。ありがとうございます。」
実際、この電話のやりとりはテキストでの共有で十分です。
テキスト共有で、相手に必要な情報をよく考え、情報が整理されます。
先方が必要に応じて後から確認することも可能です。
これだけでも、電話をかける手間や時間を大幅に節約できると思いませんか?
2.どうして電話がやめられないのか?
電話を使い続けてしまう理由には、次のような心理があると考えられます。
- 言葉のニュアンスを直接伝えたい
- 相手の反応をその場ですぐに知りたい
- テキストを打つのが面倒
「安心感」と「慣れ」が電話を使い続けている理由です。
けれども実際には、この便利さが思わぬ負担や非効率につながっていることもあります。
3. FAXが非効率な理由
FAX、まだ使っていますか?
便利だった時代もありますが、実は多くの場面で効率を損ねていることを気づいていますよね?
① 作業工程が多い
書類を用意し、印刷し、送信し、さらに相手に届いたか確認する…。
このプロセスだけで、貴重な時間を消費してしまいます。
印刷や確認作業が増えるたびに、他の業務が中断されることも少なくありません。
② 記録の管理が大変
送信済みのFAXを整理・保管する手間がかかり、必要な書類を見つけるのも一苦労です。
③ 送信ミスが多い
番号間違いや、相手先のFAX機が混み合っている場合、エラーが発生して再送信が必要になる場合があります。
さらに、受信側が紙切れやインク切れで送信が完了しないことも…。
小さなトラブルが重なると、再送信や確認作業に余計な手間がかかり、気づかないうちに貴重な時間を奪っていきます。
たとえ数分でも、1日に何度も繰り返されればストレスがかかり、パフォーマンスも落ちるでしょう。
FAXが当たり前だった時代から大きく変わった今、ちょっとした非効率を改善するためには、デジタルツールへの移行が絶対に必要です。
4. 電話やFAXに代わる新しい働き方を考える
「じゃあ、どうしたらいいの?」と思った方もご安心ください!
まずは、電話やFAXに頼らない働き方に少しずつ目を向けてみることから始めてみませんか?
今回のマガジンでは、電話やFAXが抱える非効率さについて整理しましたが、具体的な解決策については 次回のマガジン で詳しく解説します!
次回のマガジンでは、
- 「テキストコミュニケーション」 を活用した効率的な働き方
- 実際の現場でどのように使われているかの具体例
- 誰でも始めやすい、実践的なステップ
をご紹介します!「どこから始めたらいいのかわからない」という方も、次回を読めばスムーズに取り組める内容です。どうぞお楽しみに!
まとめ
今回のマガジンでは、電話やFAXの非効率さを整理しました。
次回は、 テキストコミュニケーションを活用した解決策 を深掘りします!
効率的でストレスフリーな働き方の第一歩を一緒に踏み出しましょう!
こんな課題を解決します
- ●地域に信頼される事業所を作りたい
- ●業務効率を上げ、スタッフ間の連携を強化したい
- ●新たに介護事業を始めたい
- ●紙業務をデジタル化し、IT環境を整備したい